



ROOM
私たちが選んだのは、
目立つための家具や
アートではなく、
時間と静けさに耐えうる
思想でした。
What we chose was not furniture meant to stand out, but ideas strong enough to endure time and silence.
The interiors of HAKU-ma bring together attitudes of beauty passed down across countries and eras.
With every touch, every moment of sitting, every light softly lit, it is not the space, but the mind that comes into alignment.
For such an experience, we listened closely to the quiet voices of the world.
私たちが選んだのは、目立つための家具やアートではなく、
時間と静けさに耐えうる思想でした。
白間のインテリアは、国や時代を超えて受け継がれてきた
「美の態度」を集めたものです。
触れるたび、座るたび、
灯りをともすたびに、
空間ではなく、心が整っていく。
そんな体験のために、私たちは世界中の
静かな声に耳を澄ませました。
LIVING ROOM
|余白の刻
ここで過ごす時間が、 あなたの思考の形を少し変えてくれるかもしれない。
光が低ければ言葉は柔らかくなり、 木に触れれば呼吸が静かに深くなる。 影が深いほど、心の奥も静けさを手に入れる。
空間はあなたの心を操作しない。
ただ、そっと支える。
考えたい夜には、考えやすいように。
眠りたい夜には、眠りへ寄り添うように。
灯りは低く、時間は急がず、
人と人のあいだに、ちょうどよい距離が生まれる。
その日の旅を、
言葉にしたり、しなかったりしながら、
静かに夜へと手渡していく。


TATAMI ROOM
|思索を分かち、眠りへ還る刻
畳は、考えるための床だった。
思想は机の上ではなく、 身体を整えた先に、
静かに立ち上がるものだった。
意味を探さず、評価もせず、 黒の運動が残した余韻に、 思考を委ねてみる。
今日あった旅の思い出を 皆で共有しあってみる。
すると不思議と、 考えていたはずのことは遠のき、 まだ言葉にならない感覚だけが、静かに残る。
その感覚を、 ひとりで抱え込まなくてもいい。 隣にいる人と、言葉を選びながら、
少しずつ分かち合ってみる。
考えを共有することは、 答えを出すことではなく、 旅の奥行きを、そっと広げること。
BED ROOM
|清朝の刻
朝。
やわらかな光が静かに差し込み、 白が白のまま、清廉に立ち上がる。
深く息を吸うと、 身体も思考も、
少し軽くなっていることに気づく。
ここでの一夜は、 何かを足すためではなく、
余計なものをそっと手放すための時間。
眠りは整え、
目覚めは静かに前へ進ませてくれる。


BATH ROOM
|ほぐれるの間
丸い湯船に身を預けると、 こわばっていたものが少しずつほどけていく。
黒の静けさと、白のやわらぎ。
異なる質感が寄り添い、心も筋肉もゆるむ時間。
すべてを受け入れ、何も保持しない。
湯船は空。
触れれば温かく、包まれれば溶ける。
その柔らかな無は、
今日の心の荷物さえ静かにほどく。
今日を脱ぎ、明日へ向かうための場所。
DINING ROOM
|余韻の間
光の舟が浮かび、
影は深く静かに沈んでいく。
その淡い境界で、 言葉がほどけ、
心がゆっくりとひらいていく。
椅子に宿る、潔い機能美。
古材ベンチに残る、素直な手触り。
不足から生まれた構造美が、余白の思想と響き合う。
異なる質感が寄り添いながら、会話の風景を描いていく。
今日あったことを笑ってほどき、 ふとした問いが明日を照らす。
知識と感情が混ざり、夜に温度が宿る場所。
余韻とは、交わす声のあとに残るものではなく、
語りながらそっと生まれる微かな幸福。
ここに流れる時間は、
過ぎていくのではなく、
成熟していく時間。


ZEN DRY GARDEN
|悠久の刻
約二千万年前の地層から生まれた
滝ヶ原石の言葉を持たない時間が、
石となり、壁となり、
この小さな庭を囲っている。
沈黙そのものに守られた空間。
庭を眺めていると、
何かを考えようとしていたこと自体が、
少しずつ、ほどけていく。
時間だけが、こちらの内側で静かに姿を変える。
KITCHEN
|調和の刻
選ぶ人がいて、
切る人がいて、
温度を見守る人がいる。
言葉を交わさなくても、 その場に流れる呼吸が、 役割をそっと分けていく。
包丁の音、
湯気の立ち上る気配、
皿が並ぶリズム。
つくることも、
食べることも、
語ることも、
黙ることも、
すべてがひとつの流れとして在る。
